リタイヤ男のログハウス生活

リタイヤ後に海の近くのログハウスで第三の人生スタート

幸せな時には感じられない幸せ・・・

大阪城公園を散歩していると、綺麗だった紅葉も、今はほとんど枝と落ち葉に変わった一方、イチョウは今が最後の見頃のようだ。



日陰は少し肌寒いが、日向は心地よく、歩いているといろんなことが頭をよぎる。


まず、こうして普通に散歩出来ること自体、きっと幸せなことなんだろう。


あと何年後かは分からないが、その時はこうして散歩することが難しくなって「ああ、あの頃は幸せだった」と間違いなく感じるようになるはずだ。


そう思うと、後にならないと分からない、感じられない幸せが山のようにある。


今から想像力を働かせることは、とても大切だと思う。


美味しいモノを、美味しいと感じられる味覚があるのも、こうして美しい風景が見られ、落ち葉を踏む音や、小鳥のさえずりがちゃんと聞こえるのも、全てありがたいことだ。


そう思って、すっかり葉が落ちた枯れ木を何気なく見上げると、そこには一枚だけ残った葉っぱが・・・。


木の真ん中あたりに残った一枚の葉っぱ


それを眺めていたら、思わずオー・ヘンリーの短編「最後の一葉」が頭に浮かんで、私にしては珍しくセンチメンタルな気分になった。


「最後の一葉」は、決してハッピーエンドなストーリーではない。


最後は雨の中、葉っぱを描いた年老いた画家が、それが原因で肺炎で亡くなる。


生涯最高傑作の絵が描け、人助けも出来たが、彼は本望だったのだろうか。


果たしてこの話は、そんな自己犠牲がテーマの物語だったのか・・・。


公園内を歩きながら、考え始めた。


しかし歳を重ねると、そういう気持ちも理解出来るので、私もその画家に近い年齢になったような気がしました。

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