リタイヤ男のログハウス生活

リタイヤ後に海の近くのログハウスで第三の人生スタート

京都、東寺の「終い弘法」へ・・・

毎月21日は、東寺の「弘法さんの日」(弘法市)なのは、昔から知っていた。


中でも年末の「終い弘法」と、年初の「初弘法」は、特に賑やかで有名だ。


私は東寺から歩いて5分ぐらいの距離にある中学校へ通っていたので、幼い頃からごく身近なお寺のひとつだった。



「東寺」は五重塔を始め、国宝も多い京都でも有数の歴史あるお寺だが、当時の私は「弘法大師」のお寺ぐらいの認識でしかなかった。


何十年ぶりかの訪問だったが、昔の「弘法さん」は、骨董市のようなイメージがある。


しかし今は境内一杯に骨董、小道具、古着、食品や食材に加え、祭りの出店のような屋台がところ狭しと並んでいた。


骨董品屋というより、中古品の雑貨屋さん


私は「弘法さん」と言えば、真っ先思い出すのが「がまの油売り」のデモンストレーションだ。


多分小学生の頃に観たんだと思うが、なぜか今も鮮明に憶えている。


今風にいえば軟膏の実演販売だが「がまの油」は、話術に優れた古典的な大道芸でもあった。


羽織袴の人が、よく切れる刀を取り出し試し切りをした後、自分の腕に軽く当てると、そこには血の跡が・・・。


しかし傷口に「がまの油」を塗ると、たちまち傷跡すら消えてなくなる。


まるで手品のようだったが、多くの人だかりが出来、盛り上がっていた記憶がある。


「がまの油」には独特の口上があり要約すると、がま蛙に鏡を見せたら自分の醜い姿に驚いて脂汗を流す。


それを集めたのが「がまの油」である。


どう考えても怪しいが、昔はそんな怪しい薬を面白がって買う人が結構いたようだ。


大昔のそんな些細な事まで、よく憶えているものだと自分でもビックリする。


最近の出来事は、すぐに忘れてしまうのに・・・(笑)


そういえば、落語でも聴いた記憶があった。



今年の「終い弘法」は、コロナが落ち着いてきたこともあり、大勢の人で賑わっていた。


もちろん全員マスクはしているが、こんなに大勢の人ごみの中を長時間歩き回るのは、本当に久しぶりだった。


どうも以前の日常生活に戻った気分で、何とかこのまま終息に向かってほしいものだ。


また期待はしてなかったが、予想通り「がまの油」のデモンストレーションはなかった。


でもふと思った。


日本のどこかで、まだあの大道芸をやっている人がいるのだろうか、それとも既に消滅してしまったのだろうか・・・。


「がまの油売り」が少し気になった京都、東寺の[終い弘法」でした。

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