円安で危惧していること・・・
今日の「ブログ」は、円安のデメリットを少し違う観点から・・・。
昨朝の情報番組、橋下徹がナビゲーターを務める日曜報道「ザ・プライム」は、「良い円安?悪い円安?」がテーマだった。
ゲストの一人は、安倍元首相のブレーンで金融緩和を推し進めた人物で、もう一人は女性経済アナリスト。
ところが橋下を含め3人共、円安はマイナスばかりではないという話に終始し、悪い円高の話は全くなかった。
まあ世間では、円安=物価高でマイナス面ばかりが強調されているので、ここでは円安のメリットに特化して解説したのも分からなくはない。
ただ彼ら自身が、今の円安をデメリットに感じるようなライフスタイルではないことは確かだろう。
しかし日々、物価高に直面している我々からすれば、とても納得出来るような話ではない。
また全員が同意見では討論にもならず、つまらないので思わず途中でチャンネルを変えてしまった。
円安要因は、日米の金利差が大きく影響しているのは間違いないし、金利を上げられない日銀の足元を見られているのも事実だろう。
日米の経済格差や日本の人口減少も理由に挙げられると思うが、私は以前から今の円安は、日本の国力低下の証左だと言い続けていて、その考えは今も変わっていない。
その根拠となっているのは、長年自国通貨の価値の低い開発途上国で暮らし、苦労している人を多く見てきたことにある。
もちろん行ったことはないが、その一番極端な例は北朝鮮だろう。
国の通貨が弱いと、選択肢が狭まるという事実がある。
そこで今、私が危惧していることは・・・。
自国通貨の価値が低いと、当然海外旅行も敷居が高くなるが、同時に海外で勉強したいと思っている人の足をも引っ張ることになる。
私は開発途上国で、経済的な理由で海外留学を諦めた若者を見てきたが、今後は日本でもそんな若者が増えると思う。
我々シルバー世代は、もう国内温泉旅行でイイかもしれないが (笑)、日本の若者にはどんどん海外へ出て行って欲しい。
別に海外留学でなくても、バックパッカーでもイイのだが、今のような円安が続けば、今後は経済的な理由から、海外へ行こうと思う若者の数は間違いなく減るだろう。
私はバックパッカーの経験はないが、運良く若い時に海外に出たことで、日本とは違う価値観を学んだし。何より視野が広がった。
出来れば先進国の欧米諸国ではなく、価値観の違うアフリカや南米がお勧めで、インドもいいかもしれない。
東南アジアだったら、まだあまりポピュラーでない国がお勧めだ。
今の日本の経済を動かしている人の中にも、留学だけでなく若い時にバックパッカーのような形で海外を放浪した経験のある人が結構いる。
私も自分の原点は、若い頃に出会った外国人や海外経験にあると思っている。
自分がそうであったように、日本の若者には是非一度は海外から日本を見て欲しい。
そうすれば黙っていても、日本の国の長所や欠点が見えてくるし、それまでの人生観が一変するような出会いや出来事があるかもしれない。
私は国際感覚を持った日本の若者を、一人でも多く育てるためには、今の円安はマイナスだと思っています。
先週、白崎の「ログハウス」のデッキから久しぶりに見た瀬戸内海に沈む夕日。いつ見ても美しい・・・