菅首相の退陣で一言、二言・・・
菅首相が辞任することに・・・。
彼の総理大臣としての評価は、賛否が分かれるところだ。
官房長官時代のスポークスマンとしての彼は、優秀だったと思うが、残念ながら現在の彼の私の評価は高くない。
確かに彼はお酒も飲まず(飲めず?)真面目な性格で、ろくに休みも取らず、よく働かれた。
着任早々、規制改革にも積極的に取り組まれたし、そこはもう少し評価してもいいと思う。
直近のコロナ対策では批判もされているが、現行の日本の法律では私権を制限出来ないので、これは誰がやっても多分やれる事は限られただろう。
しかし、首相の仕事はそれだけではないはずだ。
国のリーダーには「この人について行こう」と思わせる発信力、コミニュケーション能力が必須だと管首相を見て改めて感じた。
スピーチは官僚の書いた原稿を棒読み、囲み取材やインタビューでは何を聞かれても、壊れたテープレコーダーのように同じ答えを繰り返したのには、正直がっかりした。
最近では疲れのせいか、目の焦点も定まらず、うつろだった。
そして極めつけは、退任の直接原因と言われる、党役員人事を一新して総裁選を乗り切ろうとしたことではないだろうか。
どう考えても無理筋だし、そんなことをしても誰もついて来ないのは明らかだった。
最後に小泉環境大臣ばかりと会っていたのも、相談出来る側近が少なかった気がする。
まあそれはそれとして、実は私の一番の心配は、別のところにあった。
内政は百歩譲って、国民が口下手の彼をおもんばかったとしても、外交や国際政治は切った張ったの国益が最優先する世界。
初めて見た自民党のホームページから。外交・防衛はもちろん重点政策だ
外交は自分の言葉で話せないと話にならないし、相手に通じない。
またいくら立派な原稿を官僚が準備しても、外交は往々にして想定外の事態が発生する。
失礼ながら口下手の彼が、したたかな中国やロシアの首脳と、どう考えても対等以上に渡り合えるとは思えない。
それは語学力の問題ではなく、まさにコミニュケーション能力の問題だ。
その昔、アメリカに駐在していた頃に聞いた話。
日本人の上司が、急に割り込んだ車の運転手に向かって大声で「バカやろう!」と叫んだら、日本語が分からないはずのアメリカ人が「SORRY」と言ったらしい。
これはコミニュケーション能力とはチョット違うが、私が言いたいのは、そのぐらいの度胸と迫力、したたかさが今の管首相にあるのかと言うことだ。
管首相に外交や防衛は任せられないと思っていたので、今回の退陣は仕方ないと思う。
と言うことで、今の私の興味は、大谷翔平と次期首相は誰かの二点ですが、外交や防衛を安心して任せられる人が首相に選ばれることを願っています。